プラザくん2023年3月13日8.小1プロブレム③前々回①では「小1プロブレムの経緯」について、前回②では「月別の小1プロブレム発生状況」について記しました。今回はもう少し本質的な部分で、そもそも「小1プロブレム」になってしまう原因として考えられることは何か? そして、ご家庭の役割とは何か? といったことについてお伝えできればと思います。「小1プロブレム」の原因は、長年「保育園・幼稚園、家庭でのしつけが不十分」といった議論がされていましたが、最近では問題の本質は単純な「しつけ」問題ではないことが分かってきています。様々な機関の調査によると、「小1プロブレム」の原因は大きく分けて2点になるようです。①保育園・幼稚園と小学校の過ごし方のギャップによるストレス ・遊び中心から勉強中心への変化 ・集団生活や集団行動の必要性が増加 ・自分のことは自分でという自立した行動が必要 ・指導者の目が行き届きにくくなる など②ご家庭でのストレス ・困ったことをうまく伝えられない ・助けてほしいと言い出せない などちなみに、小学1年生の平日の活動時間の内、学校で過ごす時間とご家庭で過ごす時間はほぼ半分ずつぐらいになるかと思います。大げさな言い方になりますが、小学1年生の1日は学校とご家庭でほぼ占められているということです。さらに、下校後に習い事などが入っていると、ご家庭の時間は減っていきますので、学校生活の占める割合がご家庭よりも大きくなってくる場合も多いのではないでしょうか。小学校でのストレスは個人差はあるものの、誰しもが何かしら感じている部分があるかと思います。当然、それまでの生活とは何もかも違う訳ですから、わくわく・ドキドキというポジティブな感情と同時に大きな不安も抱えているはずです。ただし、学校生活には遅かれ早かれなじんでいかなければ仕方がない面もありますし、学年が上がって行ったらまた別の問題にぶつかってしまうこともあるでしょう。そんな時に頼れる場所、安心してありのままで過ごせる場所として、ご家庭の役割というのが重要になってくるのではないかと思います。そこで、これから小学校に入学される方だけでなく、他学年で学校生活にうまくなじめないでいる方がいらっしゃる場合に確認しておきたいポイントをいくつか挙げてみます。《確認ポイント》①お子さんとの信頼関係は十分築けているか?お子さんが保護者の方を信頼しているのは当然のことですので、ここで言う信頼関係というのは 「困ったときに手を差し伸べてくれるか?」 「困ったときに助けを求めていいのか?」 ⇒保護者=困ったときに寄りかかって安心できる存在!という関係性が築けているかどうかということです。②自分の言いたいことを相手に伝えられるか?お子さんたちの中には、自分のことをうまく言葉にできずに困っている方が少なからずいらっしゃいます。ただでさえ困っているのに、それをうまく伝えられなかったり、言い出せなかったりしたら、もうどうしていいか分からなくなってしまうかもしれません。ですから、ご家庭においてはたとえ言葉足らずであっても、できるだけ聞き手に回り、自分の言葉で話ができるようにしてあげることがとても大切です。仮にうまく言いたいことが言葉にできないようであれば、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」という5W1Hを意識して質問をしてあげると、少しずつ気持ちを言えるようになるでしょうし、筋道立てて話す訓練にもなるかと思います。③お子さんとだれかを比較していないか?特に小学1年生入学当初は、生年月日による成長の差もかなり大きい場合があります。例えば4月生まれと3月生まれでは約1年間の差があって当然です。しかも、この年代の1年というのは心身ともに大きく成長する時期ですし、生まれつきの得意・不得意やお子さんの育った環境や性格などによっても様々な差があってしかるべきだと思います。たまたまクラスが同じになったお子さんよりも上手くできなかったり、同じようにできなかったりしてもあまり気にする必要はありません。成長の差は時間とともに解消されていくものです。周りの誰かと比べて差を気にするよりも、過去のお子さんと比べて現在の成長にスポットライトを当ててあげる方がよほど健全ですし、それこそ褒める材料に事欠かないのではないでしょうか。そういったお子さん自身の成長に目も向けてあげること、それを時々言葉にして伝えてあげることで、お子さんは「自分のことをずっと見守ってくれている」という安心感を抱けるようになるのだと思います。全3回に分けて「小1プロブレム」について書いてみましたが、細かいことを言えばまだまだお伝えしなければならないことはあるような気がしています。また機会があれば、「続・小1プロブレム」なんてテーマで取り上げてみるかもしれませんが、いったんは終了といたします。あれこれ気難しいことを書き並べましたが、これから小学校に入学される皆様には「ご入学おめでとうございます‼」と、心よりお祝い申し上げます。
前々回①では「小1プロブレムの経緯」について、前回②では「月別の小1プロブレム発生状況」について記しました。今回はもう少し本質的な部分で、そもそも「小1プロブレム」になってしまう原因として考えられることは何か? そして、ご家庭の役割とは何か? といったことについてお伝えできればと思います。「小1プロブレム」の原因は、長年「保育園・幼稚園、家庭でのしつけが不十分」といった議論がされていましたが、最近では問題の本質は単純な「しつけ」問題ではないことが分かってきています。様々な機関の調査によると、「小1プロブレム」の原因は大きく分けて2点になるようです。①保育園・幼稚園と小学校の過ごし方のギャップによるストレス ・遊び中心から勉強中心への変化 ・集団生活や集団行動の必要性が増加 ・自分のことは自分でという自立した行動が必要 ・指導者の目が行き届きにくくなる など②ご家庭でのストレス ・困ったことをうまく伝えられない ・助けてほしいと言い出せない などちなみに、小学1年生の平日の活動時間の内、学校で過ごす時間とご家庭で過ごす時間はほぼ半分ずつぐらいになるかと思います。大げさな言い方になりますが、小学1年生の1日は学校とご家庭でほぼ占められているということです。さらに、下校後に習い事などが入っていると、ご家庭の時間は減っていきますので、学校生活の占める割合がご家庭よりも大きくなってくる場合も多いのではないでしょうか。小学校でのストレスは個人差はあるものの、誰しもが何かしら感じている部分があるかと思います。当然、それまでの生活とは何もかも違う訳ですから、わくわく・ドキドキというポジティブな感情と同時に大きな不安も抱えているはずです。ただし、学校生活には遅かれ早かれなじんでいかなければ仕方がない面もありますし、学年が上がって行ったらまた別の問題にぶつかってしまうこともあるでしょう。そんな時に頼れる場所、安心してありのままで過ごせる場所として、ご家庭の役割というのが重要になってくるのではないかと思います。そこで、これから小学校に入学される方だけでなく、他学年で学校生活にうまくなじめないでいる方がいらっしゃる場合に確認しておきたいポイントをいくつか挙げてみます。《確認ポイント》①お子さんとの信頼関係は十分築けているか?お子さんが保護者の方を信頼しているのは当然のことですので、ここで言う信頼関係というのは 「困ったときに手を差し伸べてくれるか?」 「困ったときに助けを求めていいのか?」 ⇒保護者=困ったときに寄りかかって安心できる存在!という関係性が築けているかどうかということです。②自分の言いたいことを相手に伝えられるか?お子さんたちの中には、自分のことをうまく言葉にできずに困っている方が少なからずいらっしゃいます。ただでさえ困っているのに、それをうまく伝えられなかったり、言い出せなかったりしたら、もうどうしていいか分からなくなってしまうかもしれません。ですから、ご家庭においてはたとえ言葉足らずであっても、できるだけ聞き手に回り、自分の言葉で話ができるようにしてあげることがとても大切です。仮にうまく言いたいことが言葉にできないようであれば、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」という5W1Hを意識して質問をしてあげると、少しずつ気持ちを言えるようになるでしょうし、筋道立てて話す訓練にもなるかと思います。③お子さんとだれかを比較していないか?特に小学1年生入学当初は、生年月日による成長の差もかなり大きい場合があります。例えば4月生まれと3月生まれでは約1年間の差があって当然です。しかも、この年代の1年というのは心身ともに大きく成長する時期ですし、生まれつきの得意・不得意やお子さんの育った環境や性格などによっても様々な差があってしかるべきだと思います。たまたまクラスが同じになったお子さんよりも上手くできなかったり、同じようにできなかったりしてもあまり気にする必要はありません。成長の差は時間とともに解消されていくものです。周りの誰かと比べて差を気にするよりも、過去のお子さんと比べて現在の成長にスポットライトを当ててあげる方がよほど健全ですし、それこそ褒める材料に事欠かないのではないでしょうか。そういったお子さん自身の成長に目も向けてあげること、それを時々言葉にして伝えてあげることで、お子さんは「自分のことをずっと見守ってくれている」という安心感を抱けるようになるのだと思います。全3回に分けて「小1プロブレム」について書いてみましたが、細かいことを言えばまだまだお伝えしなければならないことはあるような気がしています。また機会があれば、「続・小1プロブレム」なんてテーマで取り上げてみるかもしれませんが、いったんは終了といたします。あれこれ気難しいことを書き並べましたが、これから小学校に入学される皆様には「ご入学おめでとうございます‼」と、心よりお祝い申し上げます。
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