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17.読書と読解は別物!③

前回は、本との向き合い方とその傾向についてよくある典型的な例についてお伝えしました。
今回は、文章読解で必要となる力について述べていきたいと思いますが、文学的文章か説明的文章かによって読解方法は異なりますので、一般的な読解テクニックも交えながら進めていきたいと思います。


文章読解の大前提①
自分が好きで選んだ文章ではない

読書は基本的に自分の好きな作家や作品、興味があるジャンルのものを手にとることが多いはずです。
反対に文章読解で出題される文章に入り込めるかどうかは、その時々によって違いが出てきてもおかしくありません。
たまたま興味を引く内容であれば、読書同様にのめり込めることもあるかもしれませんが、そうでない場合にはなかなか頭に入ってこないということもあるのではないでしょうか。
当然のことながら、作者によって読みやすい・読みにくいという差もあるでしょうし、そもそも作品自体が小学生向けに書かれていないということも影響するような気がします。


文章読解の大前提②
文章に書いてあることを問われる

例えばお気に入りの物語を読書しているときには、作品の中の登場人物になりきったり、場面や情景を好きなように思い描いたりすることに何も制限がありません。
同じく、宇宙の不思議や地球の歴史などに関連する本を手にしているときにも、自分がその世界にいることを想像したり、仮に〇〇だったらどうだろうか?というような素朴な疑問を抱いたりすることも自由自在にできるはずです。

しかし、文章が物語であれ、説明文であれ、文章読解では、文章に書いてある事実をもとに考える力や文章中の関連する事柄を結びつけて表現する力などを問われることが圧倒的に多いのが通例です。
そこには、「自分だったらこうだ!」とか「きっとこうだろう!」というような、自己主張や自由な発想が入り込む余地が少ないのが実情です。

国語の選択肢でよくあるひっかけ問題で、共感できるそれっぽいことを選んだり、一般論として間違っていないことを選んだりしてしまうということがあります。
自分の気持ちや判断ではなく、作者や登場人物の気持ち、文章中に根拠があるものが正解というように、ある意味開き直って文章に取り組む姿勢が必要となるのが読書と大きく違う点と言えるでしょう。


文章読解の大前提③
読み解くための時間が限られている

読書であれば、時間や場所もある程度自由に、どれだけ読むかもその時々で変えることができます。
当然ですが、1日で読破する必要もなく、気が向いたときに続きを開くということもできます。
好きで読む本ですから、いつ・どこで・どのように読むかというしばりはあまりないのが普通ですよね。

ところが、文章読解はある程度時間を意識してやらないと結果に結びつかない可能性が高いです。
テストや入試には必ず制限時間があり、中学受験の国語では、文学的文章と説明的文章の2題構成で出題されるのが一般的です。
文章の中には選択問題や記述問題があり、文章以外にも漢字の読み書きがあり…となれば、時間を気にしないで読むというのは不可能に近いと言えるかもしれません。
中学受験の国語では、総字数7,000字ほどの文章を平均試験時間50分で平均解答数30問に解答する処理能力が必要とされます。
読むだけでなく、見つけて、考えて、まとめて、選んで、書いて…といった一連の作業をスピーディに行わなければなりませんので、文書を味わっている余裕はないのがほとんどかもしれません。


他にも「読書と読解は別物!」の例は挙げられるかもしれませんが、上記3点だけでも十分「別物!」とお分かりいただけるのではないかと思います。

誤解がないように申し上げますが、読書をすること自体はお子さんの成長にとても有意義なものであるということは、あえてここで申し上げるべきことでもないぐらいに至極当然のことだと思います。

今回のコラムでお伝えしたかったことは、
国語の点数を上げるのに何をすればいいか?
文章読解はどうすればできるようになるか?
という国語に関する悩みの解が、単純に読書をすればいいというようなものではないということです。
ですから、これからも好きな本に親しみ、豊かな感性を育んでいくことを大切にしながら、日々過ごしていただけたらと思います。


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