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3.「褒める」と「誉める」①

「子どもはほめて育てる」
頭の中では分かっているつもりでも、毎日お子さんと接している生活の中では、ついつい口うるさくなってしまったり、ほめる前にダメ出しをしてしまったりというご経験は誰しもがお持ちではないでしょうか。
ほめられてうれしくない子どもはいないでしょうし、大人であっても素直にほめられたら嫌な気はしませんよね。きっと、大人が想像する以上に、子どもたちはほめられることがうれしくてたまらないし、もっとほめてほしいという気持ちが芽生えてくるような気がします。

では、最近いつお子さんをほめてあげられたでしょうか。

時々振り返ってみて、できるだけほめて育てる心がけを続けていけたら、きっとお子さんにとっても好影響が出てくるのではないかと思います。

このような一見耳障りのいい理想的な話を塾生保護者様に差し上げると、たいていは

「毎日一緒だとどこをほめていいか分からない。」
「美点よりも欠点が目について、ついつい文句を言ってしまう。」

というお言葉を頂戴することが多々あります。
たしかにお子さんの欠点や改善してほしい点に目をつむって、ひたすらほめるところ探しをするのは相当ストレスがかかる作業だと言えます。
何度言っても同じことをするし、いつまで経っても変わる気配がないし……とお子さんの注意点をあげればきりがないほど出てくるのに、お子さんの長所はと聞かれると一瞬立ち止まってしまうなんてこともあるかもしれません。

そこで、ほめるということを少し掘り下げてみましょう。

スマホなどで「ほめる」を漢字変換すると「褒める」・「誉める」・「賞める」・「讃める」……などいくつか変換候補が出てくるかと思います。その中でも今回は「褒める」と「誉める」のちょっとした違いが、実はお子さんに対する接し方のヒントになるということをご紹介したいと思います。

「褒める」も「誉める」も基本的には「相手の行為・業績などを優れたものとして評価する」という点においてはほぼ同じ意味のようですが、使う相手や場面に違いがあるようです。

 「褒める」
 個人から個人へ向けられる言葉で、相手の行動などを評価する。
 「誉める」
 周囲の人々から個人に向けられる言葉で、輝かしい業績や結果を評価する。

ちょっとしたニュアンスの違いと言ってしまえばそれまでですが、お子さんをほめる時に、「褒め」ているのか「誉め」ているのかで、その後のお子さんたちの反応や行動にも影響が出てくるような気がします。

では、ここで質問です。

【Question】
苦手だった漢字テストで10点満点を初めて取ったお子さんに対して、あなたなら何と言ってほめてあげますか?

答えは人それぞれですが、ちょっとした声かけの違いについては、次回コラムでご紹介したいと思います。
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