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執筆者の写真プラザくん

22.夏休みに鍛える集中力②

保護者面談をすると、「1日にどれくらい勉強すればいいですか?」と今でもよく聞かれます。
学校の先生にもよりますが、「学年×□分」とか「学年+□時間」などといった数字で提示されることもままあるようです。

私どもの回答としては、「勉強は時間でするものではありません。」というのが理想的でしょうか。
集中すれば10分でできることをダラダラと1時間かけたり、後回しにして時間が無くなった挙句、雑に数分で仕上げたりというのでは、おそらく学習効果を得るのは難しいでしょう。

勉強した分はお子さんの身についていてほしい訳ですから、おそらく勉強というのは、いかに集中して要領よくやるかに尽きるのではないかと思われます。

要領というのはコツと言い換えてもいいかもしれません。
やることの優先順位をつけたり、効率的にこなしたりする力とでも言いましょうか……
もともとできるお子さんもいれば、いつまで経ってもうまくならないという方もいらっしゃるかと思います。
ただ、こちらに関しては、能力値よりも経験値の要素が強いため、お子さんなりに試行錯誤をして工夫をしていくよりほか仕方がありませんし、徐々に身についていくものとも言えます。

では、集中力はというと、もともと持っている力でありながらも、それを発揮する場面や経験がないと、いざ集中しようにもどうやって集中したらいいか分からないとなってしまうかもしれません。

これが、前回申し上げた「集中力は好きなことでしか育たない!!」・「集中して何かに取り組む経験こそが大切!!」ということです。


《お子さんが集中力を発揮できるようにするために重視すること》
①曜日・時間帯などの状況
②場所・静かさや周囲に人がいるかどうかなどの環境
③達成可能な目標設定をしているかどうか
④集中して取り組んだことに対する評価はどうか

①曜日・時間帯などの状況
お出かけ先からの帰宅時間や習い事との関係、あるいはその時々の体調など、お子さんが集中できそうな状況をできるだけ選んであげるといいかもしれません。

②場所・静かさや周囲に人がいるかどうかなどの環境
低学年のお子さんであれば、リビングで宿題をされる方も多いと思います。
静かなところじゃないと集中できないというのでなければ、周囲に誰かしらの目があって、時折励ましたり、考えを聞いてあげたりしながら学習に取り組むのもありだと思います。

③達成可能な目標設定をしているかどうか
まずはできることから始め、お子さん自身でできそうな目標設定をしてもらうということが大切です。
いきなり何時間も勉強するというような目標ではなく、お子さんが決めた時間までは集中して取り組むとか、自分で決めたところまではしゃべらないで進めるというような、達成可能な目標設定をすることが重要です。

④集中して取り組んだことに対する評価はどうか
何よりも大切なのが、うまく出来ても出来なくても、自分でやろうとしたこと自体を認めてあげるということです。
保護者の方に認めてもらう・褒めてもらうというのが、お子さんにとっては何よりもモチベーションにつながるはずですから、自分で決めた目標に向かってやろうとしただけでも褒めてあげると、また次回もというようにつながっていくような気がします。

このように、学習面で集中力を発揮する場面を少しずつ経験し、そのこと自体を認めてもらえるようになれば、お子さんたちも徐々に成長していけるような気がします。

ただし、集中して学習に取り組むことによって、学習効果に反映されるかどうかには大きな個人差がありますので、功を急がないようにすることをお忘れなく。

もともと知的好奇心が強く、どんなことにも興味を抱く方であっても、集中してできることとそうでないことがあります。
反対に、机に向かうのはあまり性に合わないけれど、コツコツ進める作業は苦にならない方もいれば、スピーディーに処理することは好きだという方もいるかと思います。

当然ながら、お子さん自身が集中して取り組めるものは定着しやすく、そうでないものはいくら時間がかかってもなかなか終わらないし身につかないといった状態になりがちです。

まずは、低学年の間は結果や効果を二の次として、お子さんたちが集中して学習に取り組むことを習慣化させていくことを目標として少しずつできることを増やしていきましょう
そのことはきっと後々大きな差となってくるのではないでしょうか。

少なくとも、小学校高学年以降は「やる時は集中してやる!」というお子さんの方が、学習効果も高まってくる傾向にありますので、いずれ勉強ができるお子さんになるためにも、「集中して学習に向かえる人」になってくれるように、ご家庭での時間を過ごしてもらえたらと思います。

特に、夏休み中であればいつもよりは時間の余裕があるでしょうから、お子さんと一緒に集中力を発揮するような学習環境づくりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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