教育プラザ高校入試説明会からの第5弾は、「調査書(内申点)」についてお届けします。
第5弾…調査書(内申点)
千葉県公立入試で使用されている調査書をご覧になったことはありますか?
今は、公立の結果発表後の得点開示にて、自分の調査書を見ることができますので、機会がある方はお子さんの調査書を見てみてはいかがでしょうか。
①内申点
ちなみに、一般的に「内申点」と呼ばれているのは、調査書内にある「教科の学習の記録」のことです。
調査書は文字通り、各中学校がそれぞれの生徒について、学習面だけでなく、出欠や特別活動の記録、部活動の記録などを調査した結果を記載して、出願時に高校に提出するものとなります。
その中でも重視されているのが、「各教科の評定合計」つまり「内申点」ということになります。
下の調査書は教育プラザの卒業生複数人の調査書をもとに独自に作成したサンプルとなりますが、教育太郎くんの「内申点」は全学年の合計112点(135点満点)ということになります。
前回のブログでもお伝えしたように、令和3年度の公立入試一本化から、「内申点」の高騰を抑制するための措置であった「算式1」が廃止となっています。
その影響を年度ごとに並べてみると下表のようになります。
「算式1」廃止後、評定5の割合が増え、平均も上昇していることがお分かりかと思います。
しかも、評定5と4だけで約50%という状況は長年続いていますので、通知表の3は全く真ん中ではないと言えます。
実際、評定の3は上位から50~90%、評定の2と1で合わせて10%ほどというのが現実ですので、オール3で真ん中ぐらいという認識を持っている中学生がいたらとても危険です。
「算式1」が廃止となっている現在、各中学校がどれくらいの評定をつけているのか知っておきたいところですよね。
各中学校ごとの詳細データは令和6年7月1日に、千葉県教育委員会より「学習成績分布」として公表されていますので、ご自身の中学校がどのような評定になっているのかご興味がある方は下のリンクからご確認ください。
②審議の対象
実は千葉県の公立入試では、調査書の記載内容によって、合否を決定する際に「審議の対象」となる場合があります。
「審議の対象」となる項目には「教科の学習の記録」・「出欠の記録」・「行動の記録」がありますが、さすがに「行動の記録」に1つも〇がつかないことは考えにくいですから、ここでは「教科の学習の記録」・「出欠の記録」の2点について触れていきます。
いわゆる「内申点」に1や2があるかないかによって引っかかってしまうという基準です。
当たり前ですが、高校側としては素行面で問題のない生徒に来てほしいという考えがあります。
というのも現在の通知表は絶対評価ですから、定期テストの点数が良くないだけでは評定が2や1になることはほぼありません。
つまり、2や1があるということは、授業態度・提出物・発言回数など、テストとは関係ない部分での減点があるということになりますから、高校側としては慎重にならざるを得ないのも致し方ない気がします。
「出欠の記録」については、病気・けがなどの明確な理由での欠席は仕方ありませんが、それ以外での欠席がある程度の日数ある場合には、中学校とよく話し合っておく必要がありそうです。
今回は千葉県公立高校の選抜で使われる「調査書(内申点)」についてお伝えしました。
次回は「令和6年度の学力検査結果」について解説していきます。
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