前回は、通知表の5段階評定がどのように決まるのかについて触れました。今回は、中学校の定期テスト結果と通知表の評定についてお伝えしていこうと思います。
まず、教育プラザでは『中学校の成績は自分で作り上げることができる‼』という考えのもとで日々の学習指導に携わっています。
年間の学習カリキュラムは、中学1・2年生の間に通知表の成績を作り上げるためことを念頭に置いて作成されていますので、通常期と各期講習をうまく組み合わせながら、無理なく定期テスト対策期間が確保できるようにしています。
その理由として、中学生は高校入試で内申点が必要となる大切なものだからです。
ただ、これまでの通知表が一体何をどのように評価されているのかがよく分からなかったためか、新しい通知表の評価も先生方から受け身な姿勢でいただくものと捉えられている節があり、何をどのように改善していくかが見えていないことが多いように思います。
通知表には各教科とも3つの項目があり、それぞれにABCの3段階評価がつきます‼
このABC評価は各先生が「データ」で管理しています。
間違っても、先生の主観や印象でABCを付けることはないはずです。
特に中学校は「高校入試で使う」大切な入試資料のため、その「データ」を学期ごとの平均値で評価し、最後の通知表にある「学年」の評価も、一年間の平均で評価されます。
この「学年」の評価が一般的に「内申点」と呼ばれているものです。
では、どれくらいでA評価になるのか?
目安としては、
A…80%以上
B…60~79%
C…60%未満
というのが一般的なようです。
各項目、何が評価に入るかについては、教科によっても異なるでしょうが、定期テストだけでなく、各種小テストや提出物などでも日々数値評価が行われていて、集計されているようです。
定期テストをよく見ると、どの問題が通知表のどこの評価になるのかが分かる‼
現在の通知表の項目は3項目で、上から順に
「知識・技能」
「思考・判断・表現」
「主体的に学習に取り組む態度」
となっています。
実は中学生の定期テストには、どの問題が通知表のどこに入るかが明記されているのをご存じでしょうか?
《明記するパターン》
①問題用紙の配点に書いてある例。
大問1 配点
(1)~(4) 2点×4/知識・技能
(5)(6) 3点×2/思考・判断・表現
②解答用紙の合計欄に載せている例。
得点〇〇点 /知・技70点中
得点△△点/思・判・表30点中
《定期テストの出題パターン》
「知識・技能」…70~80点分
=テストの簡単な問題・基本的な問題
「思考・判断・表現」…20~30点分
=テストの応用部分
※現状では「主体的に学習に取り組む態度」に関する出題はあまりないようです。
《定期テストの点数の見方》
仮に通知表のABC評価が前ページまでの通りだとすると、同じ80点を取っていても3人の評価は異なります。
Aさん … AA― Bさん … AB― Cさん … AC―
「主体的に学習に取り組む態度」次第でAさんは4か5が狙えますが、Bさんは4か3、Cさんは最高で4、下手をすると通知表で2がつくという可能性があります。
《定期テストの点数を通知表に反映するには?》
合計点数や学年順位で安心するのではなく、どの項目がどれだけできているか・改善点はどこなのかということを分かった上で次の定期テストに臨まないと、どれだけ勉強していても通知表の結果に反映されない可能性があります。
例えば、上表のBさんであれば、次のテストでは応用問題をあと2~3問正答することが必要でしょうし、Cさんであれば基本レベルばかり反復しても挽回は難しいということになります。
本来であれば、中学校で個別にアドバイスがあってほしいところですが、教科担任制でしかもクラス人数の関係もあり、毎回全員にアドバイスというのは難しいかと思います。
もちろん中学生本人が自己分析をして毎回テストに臨めれば理想的でしょうが、それも現実的に難しい部分があるかもしれません。
そのような点からしても、自分の評価を客観的に分析・指導してもらえる学習塾の存在は大きいかと思います。
ただ、ここまで記してきたようなことを把握した上で対応してもらえるようなところでないと、下手をすると努力の方向性が間違ったまま、なかなか結果が出ない勉強をすることにもなりかねないので要注意です。
集団指導塾であれば、同じ中学校の生徒が複数名在籍しているでしょうから、その時々のテスト内容・結果を相対的に判断してアドバイスがもらえるでしょうし、相談窓口となる担当の先生も複数名いるのが強みです。
個別指導塾の場合は、教室長(専属)のような立場で、知識・経験豊富な方のアドバイスが必要かと思います。
今回は中学校の定期テスト結果と通知表の評定についてお伝えしました。
お子さんから通知表を受け取ったら各教科の項目評価をぜひご覧になってみてください。
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