プラザくん2023年9月26日28.たしかな計算力④性格的な問題による計算間違いは、低学年に限らず、中学生の保護者の方からもよく耳にします。「うちの子はそそっかしいから…」「昔からケアレスミスが減らなくて…」など、計算間違いの問題はいつまで経ってもなかなか改善しないことが多いようです。実際の入試で考えると、たかが計算間違いを2~3問しただけで下手をしたら15点以上減点なんて事態にもなりますので、侮れないですよね。しかも、計算間違いは算数・数学に限ったことではなく、理科でも必要とされるものですから、なおさら小学生のうちに何とかしておきたいとなるのではないでしょうか。そこで、今回は計算間違いの要因Bとして、性格的な問題による計算間違いを掘り下げてみます。要因B:性格的な要因による間違いお子さんの性格は、本来生まれ持ったものですから、それ自体をどうこう詰めてみても仕方がない部分はあります。ただ、性格的な要因をいくつかのパターンに分けることができて、対処法があるのであれば、試してみるのもいいのではないかと思います。1.思い込みのトラブル 例えば、たし算10問の続きがひき算10問なのに、ひたすらたし続けているとか…Aの大きさを聞かれているのに、Bを求めているとか…はたから見れば、「何やってるの?」と突っ込みたくなるような間違いは、多かれ少なかれ誰にでもあるのではないでしょうか。お子さんたちも好きで間違えている訳ではないでしょうが、一般的に思い込みや勘違いと言われるような間違いにはいくつかの原因があるように思います。①はやく終わらせたい②問題をよく見ていない などいずれの場合も、じっくり取り組めばできるはずでしょうから、お子さんたちが慌ててやることで間違えている可能性があります。しかし、慌てて問題をろくに読まずにやっても、思い通り早く宿題を済ませる場合も多々あると思いますので、お子さんの思い通りにできているうちは、なかなか聞く耳を持ってもらえません。そこで、少し根気が要りますが、思い込みの間違いが出たときにお子さんに時間ロスを認識させるというのが1つの方法になるかもしれません。思い込みの間違いを指摘して(親からも愚痴を言われて…)、直しをして、再度〇つけをしてというロスタイムで、どれくらい損をしているかということを認識してもらうことが遠回りのようで近道になることがあります。※対処法:計算問題をする時には、〇つけ・直し・再度〇つけの時間までを計る!時間をはかって計算問題をやることは珍しいことではありませんが、一般的には1回目の時間のみを計っていることが多いのではないでしょうか。低学年のうちから、「課題は直しが終わるまでが時間だ」ということを植え付けておけば、「慌ててやって、直しをする方が時間がかかるよね」ということが理解してもらえるような気がします。そそっかしい間違いをすると自分が損をするということが分かってもらえたら、それが一番の薬になるかもしれません。2.面倒くさがりのトラブル 横に筆算を書いて計算するのも、途中式を書くのも面倒くさがるお子さんがいらっしゃいます。とにかく必要以上のものを書くのが面倒という末期的な状況ではないにせよ、少し手をかければできるはずのことをやらずにミスをしているのは、何とももったいない気がしますよね…ただ、お子さんに「もったいないよね」と伝えてみても、なかなか保護者の方の真意は伝わらないことが多いのではないでしょうか。きっとお子さんからしてみれば、「大した間違いをしていない」という認識がどこかにあり、「その気になればちゃんとできる」という根拠のない自信もあるような気がします。さらに、「すぐに直せる」とか「直しの時だけ筆算する」というように、本当に必要な時にしかやらないというのも、先々を考えるとあまりいい状態ではありません。※対処法:問題を解く前に、どんな風にやるのかを聞いてみる!毎回は大変でしょうし、お子さんの日々のコンディションもあるかと思いますので、何日かに1回でいいと思いますが、お子さんの調子のよさそうな時には、「今日はどんな風にやってみようか?」と確認してみてはいかがでしょうか。その時に、「全部〇にする」とか「早く終わらせる」とかいろいろな発言があると思いますが、「ノーミスでできたらすごいよね」なんて軽くけしかけてみてもいいかもしれません。「ミスをしないように少し丁寧にやろう」とか「ノーミスだと褒めてもらえるかもしれない」という気持ちが少しでも見えたらラッキーです。仮にお子さんがいつもより少しでも注意深く取り組んでいるようであれば、結果にかかわらずその姿勢自体を褒めてあげましょう。お子さんに、「丁寧にやると褒めてもらえる」という成功体験を経験してもらい、さらに「間違いがあったとしてもノーミスでやろうとした姿勢を認めてもらえる」という自己肯定感を実感してもらえると、少しずつ変化が見られるかもしれません。上記2点以外にも、「集中力が続かない」とか「やる気がしない」…など、性格的な要因を挙げればまだまだあるのでしょうが、よくある傾向についてお伝えいたしました。次回は「計算間違いをなくす方法」について、触れていこうと思います。
性格的な問題による計算間違いは、低学年に限らず、中学生の保護者の方からもよく耳にします。「うちの子はそそっかしいから…」「昔からケアレスミスが減らなくて…」など、計算間違いの問題はいつまで経ってもなかなか改善しないことが多いようです。実際の入試で考えると、たかが計算間違いを2~3問しただけで下手をしたら15点以上減点なんて事態にもなりますので、侮れないですよね。しかも、計算間違いは算数・数学に限ったことではなく、理科でも必要とされるものですから、なおさら小学生のうちに何とかしておきたいとなるのではないでしょうか。そこで、今回は計算間違いの要因Bとして、性格的な問題による計算間違いを掘り下げてみます。要因B:性格的な要因による間違いお子さんの性格は、本来生まれ持ったものですから、それ自体をどうこう詰めてみても仕方がない部分はあります。ただ、性格的な要因をいくつかのパターンに分けることができて、対処法があるのであれば、試してみるのもいいのではないかと思います。1.思い込みのトラブル 例えば、たし算10問の続きがひき算10問なのに、ひたすらたし続けているとか…Aの大きさを聞かれているのに、Bを求めているとか…はたから見れば、「何やってるの?」と突っ込みたくなるような間違いは、多かれ少なかれ誰にでもあるのではないでしょうか。お子さんたちも好きで間違えている訳ではないでしょうが、一般的に思い込みや勘違いと言われるような間違いにはいくつかの原因があるように思います。①はやく終わらせたい②問題をよく見ていない などいずれの場合も、じっくり取り組めばできるはずでしょうから、お子さんたちが慌ててやることで間違えている可能性があります。しかし、慌てて問題をろくに読まずにやっても、思い通り早く宿題を済ませる場合も多々あると思いますので、お子さんの思い通りにできているうちは、なかなか聞く耳を持ってもらえません。そこで、少し根気が要りますが、思い込みの間違いが出たときにお子さんに時間ロスを認識させるというのが1つの方法になるかもしれません。思い込みの間違いを指摘して(親からも愚痴を言われて…)、直しをして、再度〇つけをしてというロスタイムで、どれくらい損をしているかということを認識してもらうことが遠回りのようで近道になることがあります。※対処法:計算問題をする時には、〇つけ・直し・再度〇つけの時間までを計る!時間をはかって計算問題をやることは珍しいことではありませんが、一般的には1回目の時間のみを計っていることが多いのではないでしょうか。低学年のうちから、「課題は直しが終わるまでが時間だ」ということを植え付けておけば、「慌ててやって、直しをする方が時間がかかるよね」ということが理解してもらえるような気がします。そそっかしい間違いをすると自分が損をするということが分かってもらえたら、それが一番の薬になるかもしれません。2.面倒くさがりのトラブル 横に筆算を書いて計算するのも、途中式を書くのも面倒くさがるお子さんがいらっしゃいます。とにかく必要以上のものを書くのが面倒という末期的な状況ではないにせよ、少し手をかければできるはずのことをやらずにミスをしているのは、何とももったいない気がしますよね…ただ、お子さんに「もったいないよね」と伝えてみても、なかなか保護者の方の真意は伝わらないことが多いのではないでしょうか。きっとお子さんからしてみれば、「大した間違いをしていない」という認識がどこかにあり、「その気になればちゃんとできる」という根拠のない自信もあるような気がします。さらに、「すぐに直せる」とか「直しの時だけ筆算する」というように、本当に必要な時にしかやらないというのも、先々を考えるとあまりいい状態ではありません。※対処法:問題を解く前に、どんな風にやるのかを聞いてみる!毎回は大変でしょうし、お子さんの日々のコンディションもあるかと思いますので、何日かに1回でいいと思いますが、お子さんの調子のよさそうな時には、「今日はどんな風にやってみようか?」と確認してみてはいかがでしょうか。その時に、「全部〇にする」とか「早く終わらせる」とかいろいろな発言があると思いますが、「ノーミスでできたらすごいよね」なんて軽くけしかけてみてもいいかもしれません。「ミスをしないように少し丁寧にやろう」とか「ノーミスだと褒めてもらえるかもしれない」という気持ちが少しでも見えたらラッキーです。仮にお子さんがいつもより少しでも注意深く取り組んでいるようであれば、結果にかかわらずその姿勢自体を褒めてあげましょう。お子さんに、「丁寧にやると褒めてもらえる」という成功体験を経験してもらい、さらに「間違いがあったとしてもノーミスでやろうとした姿勢を認めてもらえる」という自己肯定感を実感してもらえると、少しずつ変化が見られるかもしれません。上記2点以外にも、「集中力が続かない」とか「やる気がしない」…など、性格的な要因を挙げればまだまだあるのでしょうが、よくある傾向についてお伝えいたしました。次回は「計算間違いをなくす方法」について、触れていこうと思います。
Comments