一般的に「内申点」と呼ばれているのは、各学年修了時の通知表に記載されている学年評定の合計のことです。
5段階評価×9教科=45点満点/年という計算になります。
ですから、中学校3年間では135点×3年=135点満点となり、高校入試の1教科分以上の配点となりますので、大事にしていきたいですよね。
そもそも、通知表の評定とはどのように決められているのかご存じでしょうか?
2024年現在の公立小中学校の通知表は全教科とも3項目評価の合計により各教科の評定が決定する仕組みになっています。
例えば小学校の通知表はこんな感じです。
これが中学校の通知表になると、
とてもシンプルになります。
ただ、どちらの通知表も基本的に記載されている項目内容は同じで、小学校の方がより分かりやすく詳しく書いてあるというだけの違いとなっています。
では、通知表の評定をどのように見ていけばいいのでしょうか?
①知識・技能
お子様のテストの合計点の横に「知識・技能 ○○/65点」のような表記の小計欄をご覧になったことはあるでしょうか。
一番上の項目は、主にテストの【知識・技能】の部分が何割正解したかといった評価で、簡単に言うと、テストの基本的な問題の出来に対する評価とも言えます。
②思考・判断・表現
同じくテストの小計欄「思考・判断・表現 ○○/35点」となっている部分です。
主にテストでの【思考・判断・表現】部分が何割正解したかによって決まりますが、テストの応用問題(実践問題や考えてみようみたいな問題)の出来と考えておけば間違いないかと思います。
③主体的に学習に取り組む態度
これまでの通知表だと、1番上にあった項目ですので、今までの通知表の感覚で現在の通知表を見てしまうと大きな誤解を生んでしまいがちです。
これまでは【関心・意欲・態度】という名称でしたが、現在は【主体的に学習に取り組む態度】となりました。
文科省によると、主体的とは「教科の学習を通じて、それを身につけるために粘り強く取り組み、学習を調整しようとする態度」とのことです。
従来との違いが分かりにくいですが、この項目には2つ大きな特徴があります。
●テスト以外の部分の評価だということ。
⇒ この項目はテストの配点には載っていない!
●宿題忘れ、持ちもの忘れは『通知表に含まれない』ということ。
⇒ あくまでも主体的な学習に取り組む態度を見ているので、忘れ物をしたことは通知表に入らないようです。
現在の通知表では、全教科とも上記①~③の3項目にABC評価がつき、そのABC評価によって5段階評価が決まるという仕組みになっており、各項目の評価は一般的に、A…80%以上/B…60~79%/C…60%未満という評価基準となっているようです。
《各中学校ごとの5段階評価の決定基準(例)》
5:AAA…オールAで5
4:AAB…A2つなら4
3:ABB、ABC、BBB、BBC
…A1つまたはB2つ以上は3
2:BCC…Cが2つあれば2
1:CCC…オールCで1
例えばBBBで3の教科は、ABBを目指しても3のままなので、Bのところを2つAに変えないと4にならない訳です。
この組み合わせを知っているだけでも、どの項目が上げられそうか、教科ごとにどの項目を改善していくべきかが見えてくるのではないでしょうか。
今回は、内申点を上げるには?ということで、まずは通知表の5段階評定がどのように決まるのかについて触れました。次回は、中学校の定期テスト結果と通知表の評定についてお伝えしていこうと思います。
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