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4.「褒める」と「誉める」②

【Question】

苦手だった漢字テストで10点満点を初めて取ったお子さんに対して、あなたなら何と言ってほめてあげますか?


ご家庭によって親子関係もさまざまでしょうから、模範解答のようなものはないと思います。

でも、よくあるセリフとして、



 「やればできるじゃない!」

 「10点満点すごいね!」

 「はなまるもらえて良かったね!」



などが思い浮かぶでしょうか。

では、これらほめ言葉の後にもう一言付け足すとしたら、どんなセリフになるでしょうか?




どのほめ言葉につなげてもしっくりくるのは、




 「次もがんばろう!」


というような励ましの言葉かもしれません。

もちろん、ほめられたお子さんはうれしいでしょうし、低学年であればあるほど純粋に「次もがんばる!」と前向きになってくれる姿が想像できます。

お子さんにしてみれば、単純に「ほめられたことがうれしい!」、「満点を取ると喜んでもらえる!」、「はなまるは気持ちいい!」という感情が次へのアシストになってくるはずです。


ただ、一見何も問題がないような上記のようなやりとりですが、学年が上がるにつれて少なからずリスクがあるということには触れておかなければなりません。


それは、10点満点という結果をほめていること。

つまり「誉める」が中心になっているということです。


小学校入学直後はまだいいのかもしれませんが、だんだん結果にもお子さんが慣れてしまいます。

言い換えれば、10点満点がたいしてうれしい結果ではなくなる日が来るということです

そうなると、せっかくの「誉め」言葉が、次なる行動へのアシストにつながりにくくなってしまうかもしれません。

また、当たり前のことですが、学年が上がっていくほど結果は出にくくなってきます。

残念ながらいつまでも満点ばかり・はなまるばかりという訳にはいかないので、結果を出し続けるのも難しくなってくるという問題もあります。


ではどうすればいいか?


結果を「誉め」た後、付け足しの一言で「褒め」てあげるというのはいかがでしょうか。


 「やればできるじゃない!」⇒「たくさん練習して良かったね!」

 「10点満点すごいね!」⇒「字も上手に書けてるね!」

 「はなまるもらえて良かったね!」⇒「がんばるといいことがあるね!」


10点満点という結果は本人が一番うれしいでしょうから、あえてそこにいたるまでの過程や行動を付け足しで「褒め」てあげると、お子さんの承認欲求はより満たされてくるように思います。保護者の方に認めてもらえたこと、頑張っていた姿を見ていてくれたことといった後押しが、お子さんにとっては何よりもうれしくて、その喜びが次へのエネルギーとなり、やがて自信へとつながっていくような気がします。


では、ほめることの仕上げとして、初めから「褒める」にはどのような声かけをしてあげたらいいのか?

そちらについては、また次回コラムにてお伝えしたいと思います。


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