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高校英語で大学受験を乗り切れるか?

大学受験向けの英語指導に携わっていると,高校生たちの英語力に疑問が生じてくることがあります。

「高校受験の時はもっとできていたような…?」

「模試になると途端に点が取れなくなるのはなぜか?」など

高校の英語学習で得られるものと,大学受験で求められる英語力の間には大きな違いがあるのではないかと思わざるを得ない場面に直面することが多々あります。


高校受験まではさほど英語が苦手ではなかった高校生も,上記のようなギャップに戸惑うことは多いのではないでしょうか。

そこで,今回は「高校英語で大学受験を乗り切れるか?」ということテーマに,大学受験に必要な英語力と高校の授業内容の違いをわかりやすく解説し,効果的な学習方法についてお伝えしていきたいと思います。



高校生 自習


高校英語① 英単語

どこの高校でも,高校で配付した単語帳をもとに英単語テストを課しているはずです。

ただし,高校生たちの実情は直前暗記で何とかしようとする(あるいは何とかしてきた)ことが英単語の学習になっているケースがあります。

仮に英単語を普段からしっかり取り組んでいる生徒であっても,順番が変わるとできなくなるとか、単語を書かせるとボロが出るとか,熟語になると意味が分からない…など,本当にこれで大丈夫なのか?というような状況は決して珍しいことではありません。


高校英語② 英文法

文法書も何かしらの教材が配付されているはずですが,学校によって配付される教材の種類も異なれば,その扱い方も千差万別です。

私どもの近隣の高校で多いのが,「Vintage」「Next Stage」などの英文法や語法がテーマごとに網羅されている教材を配付され,定期的に小テストを行うという方法。

一見英文法の学習をコンスタントに行っているように見えますが,小テストをクリアするために,左ページの問題とその答えごと丸暗記していて,肝心の右ページの解説はほとんど活用していないケースがよくあります。

これでは他の英文になったときに応用できる文法力が身についているかどうか甚だ疑問です。

また,参考書形式の教材を配付されている学校でも,文法のしくみを詳しく説明したり,定期テストで初見の問題での適応力を見たりという話はあまり耳にしないのも気になるところです。


高校英語③ 英語構文

そして,あまり問題視されることが多くありませんが,英語構文(英文解釈)をあまりやらない内から,英語長文に取り組んでいることがかなりの確率であるということです。

英語構文とは,英文を組み立てるための決まった型(パターン)や骨組みのことです。

単語を並べるだけでなく,一定のルールに従って意味を伝えるためのフレームワークであり,これを知ることで長文を速く正確に読み解くことができます。

英語の文法が「単語を組み合わせるルール(部品)」だとすれば,構文はそのルールを使って作られた「よく使われる文の型(完成品)」といえますが,それらの学習が不十分な状態で大学受験向けの英語長文に取り組んでいくのは,かえって遠回りをすることになるかもしれません。

結果として,定期テストに出る英語長文は日本語訳を丸暗記して内容を把握したうえで解答するとか,初見の長文は単語の意味だけを集めてそれっぽい日本語に直して長文に臨んでいる高校生たちが後を絶たないということになっているように思います。




大学受験英語

高校の英語授業と大学受験英語の違い

まず高校の英語授業は,教科書に沿って進み,文法のルールや簡単な英文の読解,リスニング練習によって,文法や単語の基礎を学び,英語の基本的な読み書きや会話力を身につけることに重きを置かれていることが多いのではないでしょうか。

おそらく高校の授業が本当に効果的に実践され,高校生も予習・復習などの地道な努力を続けていれば,基礎固めには適しているはずだと思います。


では,高校英語の基礎ができていれば大学受験の英語ができるかというと,残念ながら現実はそんな容易いものではありません。


大学入学共通テストや一般入試などによって,また各大学のレベルによっても一概に言えない部分はありますが,少なくとも大学受験の英語は,豊富な語彙力を習得したうえで高度な読解力を要求されるのが一般的です。

もちろん,難解な長文読解や複雑な文法問題,長文の内容を要約する英作文,高度なリスニング問題など,多様な形式の問題が出題されるのも珍しくないことです。


そして何よりも最近の傾向として,相当量の英語長文を読み解いて解答していく速読力と答案作成力が必要です。

特に難関大学の入試では,文章の内容を深く理解し,論理的に考えたり要約したりできる力が求められます。


よって,ほとんどの高校生にとっては,高校の授業だけで受験対策を完結させるのは難しいと言わざるを得ないのが現実かと思います。

部活動もやりながら,できれば現役で志望校合格を目指すのであれば,受験用の学習は高校の授業とは別に進めていくダブルスタンダードの学習が欠かせないというのが最も現実に即した受験勉強ということになるかもしれません。


一部の進学校では,3年次に演習時間を充実させて受験対策をするという学校もあるようですが,必ずしも多くの高校で実践されているかというと残念ながら…という状態が現実ではないでしょうか。


大学受験に必要な英語力を伸ばすための3つのポイント

1. 語い力の強化


受験英語では,教科書に出てくる単語だけでなく,より多くの単語を知っていることが求められます。

同時に,英語のイディオム(熟語や慣用表現)も熟知していないと,肝心の長文読解で内容が読み取れないという事態になりかねません。


漢字にしても英単語にしても同様ですが,「読めないものは書けない」ので,英単語やイディオムはできるだけ発音しながら練習することをお勧めします。


英単語帳の使い方として注意したいのは,最低限の赤字部分だけ覚えたり,小テストのために直前暗記で済ませたりしないことです。

語い力は短期間で簡単に習得できるものではありませんので,熟語や派生語,イディオムや例文などもセットで覚えていくつもりで勉強していくのが理想的ですし,後々大きな差になってくると思います。


2. 文法の応用力


大学受験では,文法の基礎を知った上でそれを使いこなす力が求められますので,まずは基本的な文法理解から始める必要があります。

現状の英文法力がどの程度身についているのかにもよりますが,必要であれば中学英語の基本に立ち返ることも出てくるかもしれません。


そして,英文法の学習で大切なのは必ず問題演習を行うこと。

インプットした情報を的確にアウトプットできるかどうかによって,頭では分かっているつもりのことを実際に使える状態にあるかどうかが確認できます。


ある程度の文法理解が出来たら,文法問題集を使ってレベル別に問題演習を行い,徐々に入試問題レベルまで引き上げていくと良いのではないでしょうか。


3.英語構文の理解


大学受験の英語長文は全体として文章が長いだけでなく,一文が長いというのも特徴的です。

文章の内容理解のためには,単に単語の意味が分かるだけでなく,一文を通して英文の構造がどうなっているのかを見極め,確かな解釈をすることが重要になってきます。

ですので、文構造や構文はあまり扱われないことが多いかもしれませんが,できれば大学受験勉強が本格化する前に一定レベル以上の英語構文を身につけておいた方が得策かと思います。


4. 長文読解の練習


長文問題は大学受験英語の中心です。

特に現在の大学入学共通テストは大問8題すべて長文読解となっており,長文を時間内に読み切って解答するための速読力も必要とされます。

また,テーマが多岐に渡ることもあり,文章の構成や筆者の意図を読み取る力をつけるために,様々なジャンルの英文を読む習慣をつけておくことがとても重要です。



高校の授業と大学受験対策のギャップを埋めるために


高校によっては,学校の授業だけで十分な受験対策も行ってもらえるというケースもあるかと思いますが,大多数の学校では大学受験に必要な英語力を学校の授業だけで身につけるのは難しいのが現状かと思います。

現在は様々な勉強ツールがあり,いつでもどこでも無料で手軽に映像授業が入手できる環境ですから,「大学受験=予備校」という図式も必須ではなくなってきていると言えるかもしれません。


もちろん,高校生活には勉強以外にも部活動や課外活動などがあり,中学生のころより通学時間も要する高校生が多いでしょうから,中学生とは全く異なる学校生活を送っていることと思います。


肝心なのは,個々の状況や目標に応じて,効率の良い勉強を計画的に進められるかどうかという点だと思います。


今回は英語をテーマに解説をしましたが,

「いつまでにどの教科をどれくらいのレベルまでにしておけばよいか?」

「部活動との両立をしながら効率の良い勉強をするにはどうすればよいか?」など

ご質問・ご相談だけでも承っておりますので,よろしければお気軽にご活用ください。


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